『バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)』 施川ユウキ著

バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)

　某所で紹介されていて、面白そうだったので購入。
　最初は名言をネタにしたエピソードが続き、そのあまりにものしょうもなさに地雷の予感が頭をよぎる。読んでいくうちに作者が描きたいことが段々明確化して面白くなったけど、ホントにつまらないので一瞬どうしようかと思った（汗）。
　
　いかにして本を読まずに読んだことにするのか、を日夜研究している主人公や高校生にして古参ＳＦファンの風格を漂わせる神林しおりなど個性的なキャラも味わいがあっていい。特に神林しおりは、あぁこの作者はＳＦファンなんだなぁってことがヒシヒシと伝わってきて大変よい。某ＳＦ小説の翻訳の出来に関するツッコミは僕も同感だ。
　
　本の紹介とキャラクタの掛け合いのバランスは程ほどの水準でとれているので、読書好きにはお勧めのマンガかと思う。『草子ブックガイド』を希釈したような感じかな。変にお説教臭くない分、こちらの方が僕は好みだ。