『風の谷のナウシカ』
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2003/11/19
- メディア: DVD
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それと、今観てもナウシカの行動ってすごいなって思う。その憑かれたような行動力は、今から見るとちょっと違和感がある。ナウシカってなんか無理してない?って思った。リュック・ベッソン監督『ジャンヌダルク』のジャンヌダルクみたいな印象をもった。
族長の一人娘で族長の地位をいずれ継承していかなくてはならないから、そういった責任感とかを背負っていくのは16歳ぐらいの女の子にはまだ少し重いんじゃないかな~って思った。きっとナウシカがよく腐海に遊びに行くのは、そういった族長の娘という立場を離れて、気楽に過ごせる場所だからなのかな?って感じた。そして、周りもそれが分かっているから、ナウシカの腐海遊びに目を瞑っているのだろう。
冒頭の腐海探索の時とか、隠し部屋の研究室にいた時の物憂げというか、族長の娘としてではないナウシカの方が、ホントのナウシカに近いんじゃなかろうか?。心なしか、声も風の谷の住人達といる時とは違うように感じるし・・・。ナウシカにとって心を本当に許せるのは族長、大婆、ユパぐらいなんだろう、あと蟲たちか。
「その者青き衣をまといて~」っていう伝説の「その者」って、作劇上では最初はユパだと思わせる仕掛けだったんだなって思った。昔は、ハナっから「その者」ってナウシカだっていうのを知っていたので気にならなかったけど、これってユパだと思うよなぁ。
ラストでナウシカは死ぬべきだったっていう話があるけど、僕は疑問だな。ラストで王蟲に弾き飛ばされた時に象徴的な意味でナウシカは一度死んでいて、罪を許されたのだと思うから。王蟲が触覚?で金色の野を作ったのはナウシカを復活させるためと「失われし大地との絆を」再び結べる者の誕生に対する祝福なのだろう。