『リヴァイアサン』ホッブス著
- 作者: ホッブズ,Thomas Hobbes,永井道雄,上田邦義
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/01
- メディア: 単行本
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私淑する人が、素人がこの本を読むなら岩波文庫の二巻まで読めばいいとしていたので、とりあえず二巻目に相当する31章まで読んだ。
31章までしか読んでいないけど、残りの章はキリスト教の預言者の話とかだったし、ホッブスに期待している部分を読むだけなら31章まで読めば、確かに十分だと思った。
思想家っていうのは、その思想家が置かれた状況の影響を色濃く受けるものだけどホッブスにもそれを感じた。
血生臭い政治闘争を目の当たりにしていたホッブスが、混乱を鎮めるために強力な主権者を構想したのは無理も無いと感じた。
今から見れば、主権者に対する批判も許さず統治される人達には安定さえ与えておけばいいって読めてしまうようなホッブスの主張にはしばしば鼻白んでしまう部分もあったし、ホッブスよりも安定した状況にあったロックに批判されたのも無理は無いなと思った。
歴史的な名著だけど、本筋とは関係ないのでは?というものにもページが割かれていたりして、本題に入るまで結構なページをめくらなくてはならなかった(笑)。なんていうか時代的なものを感じた。