古典を読む。
国木田独歩『武蔵野』
横山利一『機械』
中野重治『村の家』
武田泰淳『ひかりごけ』
島尾敏雄『死の棘』
北村透谷『人生に相渉るとは何の謂ぞ』
石川啄木『時代閉塞の現状』
以上を読了。
日本の古典だけど、時代も幅が合って興味深く読んだ。
国木田独歩『武蔵野』は当時の武蔵野の様子が分かるし、横山利一『機械』は3Kっぽい工場を舞台にしているのにもかかわらずプロレタリア小説っぽくなく、どこかユーモアのある短編で面白かった。モロにプロレタリア小説っていうか、転向を扱った小説だった、中野重治『村の家』もまぁまぁだったし、食人がテーマな武田泰淳『ひかりごけ』も今読んでもゾクゾクくる時代を超越した小説だった。
病妻モノという新境地を開拓したらしい島尾敏雄『死の棘』は、なかなか衝撃的な内容だった。北村透谷『人生に相渉るとは何の謂ぞ』は非常に熱い文章で、檄文とはこういうものかと思った。折に触れて読み返してみよう。石川啄木『時代閉塞の現状』はこれまで持っていた啄木のイメージが変わった。