明け方ごろの読書日記

ほぼ読んだ本の備忘録にしています。たまに映画や身辺雑記的ことも書いています。2014年2月から3月までの記事は、2009年頃から2014年3月までに読んだ本を時系列無視で一気にアップしたものです。

『 もやしもん(9) (イブニングKC)』 石川 雅之 著

もやしもん(9) (イブニングKC)

もやしもん(9) (イブニングKC)

新刊が出たら迷わず購入する数少ない漫画の一つ『もやしもん』。
9巻が出ていたので、仕事帰りに買ってワクワクしながら読んでみると・・・。

良くない・・・。

前巻の8巻では地ビールの事を取り上げていてたけど、なんか「お勉強」の比重が増えていてオレは『もやしもん』で勉強がしたいんじゃないって、思ってたんだけど9巻(正確には9巻の前半)はもっと酷かった。

豊作過ぎて、農家自ら収穫物を処分するシーンから始まる9巻では食料自給率などの日本の農が語られるけど、新キャラまで登場しての解説は本当に陳腐極まりない。
少し調べれば分かるようなことをキャラクターがしたり顔で話しているのを読んでいると、『もやしもん』ってこんな漫画だったっけ?と深い疑問に陥る。
挙句の果てに、田んぼの中に本来建てられないはずの野球場が建設された理由を「そんなの漫画にできない」(ブラックすぎて)とのたまう・・・。

ひでぇ、じゃあ最初っから書かなきゃいいのに。
キャラクターは沢山出てきているのに作品的には迷走気味。
作者も自覚しているのかいないのか、作中のキャラに「作者のアプローチ間違っていたんじゃね?」言わせている始末。
全編この調子で行くのかと絶望感に襲われながら読んでいくと、中盤以降はようやく昔の『もやしもん』の路線に戻ってきて嬉しかった。
この調子で行ってくれれば10巻は安心して楽しめそうだな。