『テメレア戦記〈1〉気高き王家の翼 』ナオミ ノヴィク著
- 作者: ナオミノヴィク,Naomi Novik,那波かおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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だから、ローレンスとテメレアを見ているとどーしても新城&千早のコンビが思い浮かんじゃいます。
そういえばアンソロジー本『宇宙(そら)への帰還』に収録されている御大の短編には、似たような話があったし。
この小説の舞台はナポレオンの時代で、ほぼ史実がベースになってますが、この世界には様々な特殊能力を持ったドラゴンが存在していて、軍の兵器体系にキッチリ組み込まれています。
そんな世界で英国海軍の艦長だった主人公ローレンスは鹵獲した貴重なドラゴンの幼体にパートーになることを求められ、承諾してしまうところから物語は始まります。
当初は、若くして艦長にまで上り詰めた海軍におけるキャリアやそれまでの生活(ドラゴンのパートナーになるということは、通常の生活を送れなくなるということを意味します)を思い、なかなかテメレアのパートナーであることを受け入れていくことが出来ません。
その彼がテメレアの素直な性格や頭の良さに惹かれて徐々に彼のパートナーになることを受け入れていく過程や、来るべきフランスとの決戦に備えて戦闘訓練を受けるシーンなどが丁寧に描かれていて、面白いです。
また作中に登場するドラゴンも、各国でご当地ドラゴンともいえるような特色のあるドラゴン達が生息しているので、主人公の所属する空軍にも色々な種類のドラゴンが登場します。
ちなみに日本のドラゴンは嵐を起こすことの出来る種類で、元寇の時に神風を起こしたのも彼ら達ということになってます。
あと元々主人公が所属していた海軍と新しく所属した空軍との考え方の違いなんかが、さりげなく描かれていて面白いです。
今回はナポレオンがイギリスに侵攻するのを食い止めたところで終わってますが、二巻ではいきなりテメレアの祖国の中国に舞台が移るようです。