『ステルス艦カニンガム出撃 (文春文庫)』 ジェイムズ・H. コッブ著
- 作者: ジェイムズ・H.コッブ,James H. Cobb,白幡憲之
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/11
- メディア: 文庫
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この手の小説には愚かな敵がおかしな行動をとって、主人公達がそこに勝機を見いだすという興ざめな展開をするものもがありまが、この敵役のアルゼンチン軍は実に周到に主人公達を追いつめていきます。
ステルス艦というぐらいだから、主人公達の軍艦はレーダーには映りにくい存在なんですが、なんとかして追い込んでいこうと、アルゼンチン軍はそれこそあらゆる手段をつくしていきます。
また、敵役であるアルゼンチン軍の登場人物には下劣な人間がほとんどいないのもいいですね。
みんな、軍人として自分の任務を果たそうと懸命に行動しています。
軍事超大国アメリカの最先端テクノロジーを詰め込んだステルス艦カニンガムですが、テクノロジーだけで勝利するという場面は少なく、乗組員の命を懸けた決死の行動や、考え抜かれた作戦などがなければ撃沈されてしまいそうになったります。
結局、最先端の技術でも、使う人間次第なんだなぁと感じさせます。