『はじめての分析哲学』 大庭健著
- 作者: 大庭健
- 出版社/メーカー: 産業図書
- 発売日: 1990/08
- メディア: 単行本
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分析哲学におけるクワインの貢献や重要性はわかったけど、なんとなく自分がこの本に求めていたものではないようにかんじられて、内容が頭にあまり入ってこなかった。
書かれたのは、今から20年以上前なので、当時の流行語が使われていたり(本文ではない)して、読む気をそがれたりした。
もっとクリプキとかパトナム、ディヴィッドソンを絡めて、全体的な「分析哲学の見取り図」が読めると思っていただけに少し残念だった。
しかし、論理実証主義から分析哲学への流れが良く分かったのはよかった。
思っている以上に、科学哲学との親和性が高いのには個人的に驚きだった。もっと大陸系哲学の問題を違うアプローチで接近しているのかと思っていただけに新鮮な発見だった。
まぁ”科学時代の哲学”を標榜していた論理実証主義の流れをくむのが分析哲学なのだから仕方ないのか(苦笑)。