明け方ごろの読書日記

ほぼ読んだ本の備忘録にしています。たまに映画や身辺雑記的ことも書いています。2014年2月から3月までの記事は、2009年頃から2014年3月までに読んだ本を時系列無視で一気にアップしたものです。

『仏教教理問答』 宮崎哲弥著

宮崎哲弥 仏教教理問答

宮崎哲弥 仏教教理問答

久々に宮崎哲弥さんの新著を手に取った。「そこまで言って委員会」でこれまで書いてきた本はどうでもいい、この本が私の書いた初めての本と思ってもらいたい、というほどの力作だということで楽しみに読んだ。
 内容は高度な仏教の対談集で、正直2,3割ぐらいしか理解できなかった。でも、専門的な仏教用語が出てきても対談形式なので、読み進めるのはそれほど苦ではなかった。
 各主要宗派の気鋭の僧達が良質な対談相手として登場するので、理解できないながらでも含蓄のある対談が行われているという雰囲気を味わえることが出来る。注文を付けるならば、もっと対談を理解できるように注を充実させて欲しかった。 
 
 宮崎さんはもうずっと昔から、自身の思想的バックボーンは仏教、なかんずく原始仏教を自分で解釈したものが自分の思想的な核にあると公言してた。
 『放談の王道』だったかで、その宮崎流仏教の根幹をなす仏教経典をいくつか挙げられていたが、本書では「師に握拳なし」というブッダの言葉通り、宮崎さんは自分の思想的バックボーンである仏教を余すところ無く語っていて、興味深かった。

 しかし、この本ってどんな層がターゲットなんだろう?。私のように、ちょっと仏教と哲っちゃんに興味がありますレベルでは、この本は少しハードルが高いかも。