明け方ごろの読書日記

ほぼ読んだ本の備忘録にしています。たまに映画や身辺雑記的ことも書いています。2014年2月から3月までの記事は、2009年頃から2014年3月までに読んだ本を時系列無視で一気にアップしたものです。

『失楽園』 ミルトン著

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

失楽園 下 (岩波文庫 赤 206-3)

失楽園 下 (岩波文庫 赤 206-3)

17世紀の英国詩人、ジョン・ミルトンの大作で英文学の金字塔ということで、恐る恐る読んでみたけど、翻訳が良いせいかとても読みやすかった。
 物語は良く知られるように、神に挑戦して敗北したサタンがもう一度神に挑戦しようとするところから始まり、アダムとイブが楽園から追放されるまでを描く。

 主要登場人物?のサタンは神は横暴な専横者であるとして、もう一度挑戦するための再起を誓ったり、仲間の堕天使たちにアジテーションを行ったりするけど、そのところを読んでいると萩原一至さんの『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』がどうしてもチラついてしまう(笑)
 神と天使達とサタンたちの壮絶な死闘が描かれたり、前半がサタン側の視点から神を描いているからかもしれない。
 ラストでアダム達は楽園から追放されるんだけど、そこに至るまでが感動的で貫禄の名作って感じだった。