明け方ごろの読書日記

ほぼ読んだ本の備忘録にしています。たまに映画や身辺雑記的ことも書いています。2014年2月から3月までの記事は、2009年頃から2014年3月までに読んだ本を時系列無視で一気にアップしたものです。

『西欧政治思想史』 シェルドン・S.ウォーリ著

西欧政治思想史―政治とヴィジョン

西欧政治思想史―政治とヴィジョン

西欧政治思想史〈2〉キリスト教と政治思想 (1983年)

西欧政治思想史〈2〉キリスト教と政治思想 (1983年)

西欧政治思想史〈3〉マキアヴェリとホッブズ (1977年)

西欧政治思想史〈3〉マキアヴェリとホッブズ (1977年)

西欧政治思想史〈4〉自由主義と政治哲学の凋落 (1975年)

西欧政治思想史〈4〉自由主義と政治哲学の凋落 (1975年)

原著が出版されたのは40年以上前、翻訳も相当古い1979年の古い本を読んでみた。
小難しい言い回しは無いのに何故か頭になかなか入ってこないストレスの溜まる文章だった。訳者が何人もいて、翻訳する期間も10年近く掛かったらしいから、その影響が出ているのかもしれない。
 内容は面白いには面白かったが、思想家のチョイスに偏りがあったりして、これ一冊で西欧政治思想史を網羅的に勉強するのは無理があるんじゃないかなぁって思った。
 特に古代ローマを扱った部分では、古代ローマ人は実際的な人間で、プラトン的な政治的な美徳を目指して政治を行おうとするよりも、ひたすら利害調整に励んだとして古代ギリシャと対照的だとしているところ(キケロは?)とか、原著の発行時点を考えればしょうがないが、現代を扱った部分に相当な偏りがあると感じた。
 正直、何冊も政治思想史の本を読んで毛色の違った物を読んでみようと思ったときでないと、無理して読むものではないと思った。
 しかし、5分冊もあるとは思わなかった・・・。疲れた。あと、原著は翻訳し辛い文章で翻訳するのに苦労したと後書きで書いてあったけど、翻訳し辛い文章ってどんな文章やねん。