天皇論
- 作者: 小林よしのり
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/04
- メディア: 単行本
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- 作者: 小林よしのり
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/03
- メディア: 単行本
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たかじんのそこまで言って委員会 超・天皇論(2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: DVD
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田嶋陽子さんにイラっときたDVDだった。だって彼女、天皇制廃止論者にもかかわらず天皇制存続のための論議に参加するんだもんなぁ。確かに呼ぶほうも呼ぶほうだけど、明らかに自身の主張と反対の議論を中心に話し合うのだから、出演を遠慮すればいいのに・・・。
一番酷かったのは、天皇は国民が決めることができるって皇室典範に書いてあるって主張し出して、議論を混乱させたことかな。宮崎哲弥さんがそんなこと書いてありませんよって田嶋さんに言っても、彼女は頑なに主張を取り下げず、挙句の果てに皇室典範を読んだ宮崎さんに向かって、皇室典範を読めって言い放つ始末。結局、ゲストの所功さんが登場して、所さんが皇室典範にはそのような記述はありませんと言うまで議論は混乱するハメになった。しかも、そのあと田嶋さんは謝罪するわけでもなく、真剣に天皇制存続のための議論をしているところに嘲笑するという・・・。別に天皇制反対でも一向に構わないけど、エチケットっていうかマナーがあるでしょうに。この人は正しい主張をすれば何をしてもいいって思っているのかな?。
田嶋さんの言動で、天皇制反対論者も最近では天皇制支持を装って近づいて来るんだなっていうのが分かった。特に女系を支持して、男系で続いている天皇制の解体を目指している勢力もいることが分かって良かった。
しかし、このDVDの序盤はグダグダだったなぁ。デーブ・スペクターは男系と女系と男性天皇と女性天皇のそれぞれの意味をあまり理解してないせいで、中盤以降空気だったし(笑)
それとゲストの西尾幹二さんもちょっとなぁ・・・。皇室を尊崇する気持ちは理解できたけど、ちょっと陰謀論に片足を突っ込んでるんじゃねって思うところがあった。でも、雅子妃の父親である小和田恒さんをハーグの国際司法裁判所所長の地位につけるために、日本が非常任理事国になることを見送った(二つ同時になれないらしい)話などは初耳だったので興味深かった。
そういえば西尾さんってニーチェ研究者なのに、こんなに天皇を奉っているのって、考えてみれば面白いな。まぁ、研究者だから研究対象の人物の思想に染まらなくてはならないっていうわけではないけど(苦笑)
あまり、天皇には興味がなかったのだけど、このDVDをみたら興味が涌いてきたので、久々に小林よしのりさんのマンガも一緒に読んだ。ゴー宣も10年ほど前までは読んでいたのだけど、いつの間にか読まなくなったなぁって思いながら『昭和天皇論』『天皇論』に手をつけると面白すぎて一気読みだった。
昭和天皇の「あっ、そう」という口癖も天皇という立場から民衆に語りかける言葉としては、まぁベストというかベターな言葉かなって思った。この本を読むまでは、やんごとない方の言動は理解できないなぁって思っていただけに、読んだ後に人間的な側面を理解した上でこの口癖を考えてみると、これはこれでいいかなって思えるようになった。
北朝鮮の将軍様みたいな俗物ではなくて、日本にはこんな方がいてくださって良かったって思った。
あと、小林よしのりさんの原武史さんの批判に驚いた。原さんは『大正天皇』で高い評価を受けたと記憶していただけに、その批判(要は私事である祭祀に対して憶測が過ぎるということ)は興味深く読ませてもらった。原さんの著作は全て未読なのでなんともいえないけど、読む際には注意して読もうと思った。